The Passing

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

堀池信夫

堀池信夫『中国哲学とヨーロッパの哲学者』(1996-2000) ロジャー・ベーコンからモーリス・メルロ=ポンティまで、ヨーロッパの哲学者たちによる中国哲学受容を跡づけた労作。一挙に通読するには浩瀚すぎるため、まずはなじみのある16世紀あたりを読み散ら…

シュミット

カール・シュミット『ハムレットもしくはヘカベ』(原著1956) 「世界劇場」の発想一つ見るだけでも、ルネサンスにおける芸術(虚構)と政治(現実)の関係が一筋縄ではいかないのは当然のこと。カール・シュミットによるシェイクスピア『ハムレット』論を繙…

ガタリ

フェリックス・ガタリ『闘走機械』(原著1986) フェリックス・ガタリ、ジル・ドゥルーズ『哲学とは何か』(原著1991) ひきつづいてガタリの『闘走機械(冬の時代)』と『哲学とは何か』(ドゥルーズと共著)の芸術論を読んでみるに、なによりも感覚を重視…

ガタリ

フェリックス・ガタリ『三つのエコロジー』(原著1989) ステファヌ・ナドー〔ステファン・ナドー〕らによる精力的な遺稿出版もあって、このところ再考すべき状況が整いつつあるかにみえるフェリックス・ガタリ。その「機械」や「動的編成」といった概念がミ…