The Passing

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

カヴェル

Stanley Cavell, The World Viewd. (1971/79) スタンリー・カヴェルの『観られた世界』、とくにシネフィルでもない身としてはどうにもとりつく島もない映画よもやま話が長々と続き、俳優のスターシステムやら映画の窃視性やらの指摘はカヴェルの専売特許とい…

江村公

江村公『ロシア・アヴァンギャルドの世紀』(2011) 20世紀初頭のロシアは芸術にかぎらず多方面で異才を輩出しているけれど、絶対主義(シュプレマティスム)と構成主義の先鋭さにあらためて驚嘆。絶対主義が色彩派で構成主義が線描派という分類もいろいろと…

マラン

Louis Marin, De la représentation. (1994) 美術史と精神分析をめぐるルイ・マランのインタビューを読んでみると、ピエール・フェディダとけっこう交流があったよう。マランの「表象」や「形象」の理論の(隠れた?)影響力は侮れないが、その畢竟とも言う…