The Passing

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 エルヴィン・パノフスキー『イデア―美と芸術の理論のために (平凡社ライブラリー)』(伊藤博明、富松保文訳、平凡社ライブラリー、2004年)

エルヴィン・パノフスキー(Erwin Panofsky, 1892-1968)が、ヨーロッパにおける美や芸術についての議論のなかに「イデア」概念の変遷を辿った書物。芸術理論のなかで、〈模倣/表現〉、〈外界/内面〉、〈感覚的なもの/知性的なもの〉、〈客観/主観〉とい…

 ピエール・フランカステル『形象の解読〈1〉芸術の社会学的構造 (1981年)』(西野嘉章訳、新泉社、1981年)

ピエール・フランカステル(Pierre Francastel, 1900-1970)による、美術史の方法論や芸術作品の在り方についての諸論考(原著は1965年)。フランカステルは、言うまでもなく「芸術の社会学」の先駆のひとりだが、今日「芸術の社会学」と聞いて思い起こされ…