The Passing +

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

ガタリ

ひきつづいてガタリの『闘走機械(冬の時代)』と『哲学とは何か』(ドゥルーズと共著)の芸術論を読んでみるに、なによりも感覚を重視するあたりが還元主義的なモダニズム美学を彷彿とさせる一方で、テリトリーとコスモスといった概念で説明されるコンポジションの話は生態学的な発想に親和的だという印象。ふとブリュノ・ラトゥールも、構築主義を批判しつつ、みずからの立場をコンポジションの概念によって説明していたのが思い出される。とはいえ芸術論の系譜を遡るなら、芸術を感情と捉えてそこからネットワーク形成を立ち上げるあたりは、ジョルダーノ・ブルーノ以後の紐帯としての芸術の思想に連ねるべきかもしれない。もっとも、それを支えているのは想像力の論理ではなくて、感覚の論理になっているようだけれど。