- Giorgio Agamben, Signatura rerum. Sul metodo. (2008)
アガンベンが哲学的考古学の探究する「アルケー」を宇宙論の「ビッグバン」になぞらえているあたり、ベンヤミン的な「渦」はもう聞き飽きたのでそれなりに面白く思ったものの、ふとジョージ・クブラーを思い出させたりもする。もっともクブラーの場合に問題になっていたのは時間の多層性であって、過去が現在に力を及ぼしているという論点は強調されていなかったように記憶しているけれども。それにしても、クブラー『時間のかたち』の邦訳が刊行されるという話、はたしてどこへいったことやら。