The Passing +

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

マラン

  • Louis Marin, De la représentation. (1994)

美術史と精神分析をめぐるルイ・マランのインタビューを読んでみると、ピエール・フェディダとけっこう交流があったよう。マランの「表象」や「形象」の理論の(隠れた?)影響力は侮れないが、その畢竟とも言うべき「理論的対象」の概念はいくぶん早すぎた「実在論」の試みという趣がある(言語論的転回の消しがたい刻印をどう理解するか次第だけれど)。思弁的実在論に美学が欠落しがちだという勝手な印象がもし正しいのだとすれば、ここで「理論的対象」概念に再注目してみるのもいいかもしれない。