2011-04-17 トクヴィル(富永茂樹) 政治 社会 歴史 読書 富永茂樹『トクヴィル』(2010) 名前しか知らなかったトクヴィル。「諸条件の平等」のパラドクスをめぐる思索のあとをたどってみると、ミシェル・フーコーやマルセル・ゴーシェなどの現代フランス政治哲学の背後にある厚みを痛感させられる。鎖の解体や部分の消失といったトクヴィルの洞察を、人間社会から自然世界へ、さらに神学の領域にまで拡張するとしたら、はたしてどうなるだろう。