2011-03-22 ヴァールブルク 芸術 人類 読書 アビ・ヴァールブルク『蛇儀礼』(原著1923) あらためて読みなおしてみると、学術論文(発表)のお手本のような構成。書かれたときの状況が状況だけに、たしかに推敲されていないにせよ、ヴァールブルクの基本的な発想がよく見てとれる。とくに、「立ち、歩き、登る」という行為の象徴的含意を示唆しながら、「空を見上げるということこそ人類にとっての恩寵であり、また呪いでもある」と述べるあたり、なぜヴァールブルクがあれほど占星術に関心を向けたのかが透かし見えて面白く思う。ハンス・ブルーメンベルクの『コペルニクス的宇宙の生成』を思い出させもする。