スピノザ、ワイエルス、エスポジト

• Baruch (Benedictus) de Spinoza, Etica. (1677)
• Olga Weijers, "Contribution à l'histoire des termes 'natura naturans' et 'natura naturata' jusqu'à Spinoza. (1978)
• Roberto Esposito, Pensiero vivente. Origine e attualità della filosofia italiana. (2010)

ピエール・ベールの『歴史批評辞典』第二版以来しばしば引き比べられるブルーノとスピノザだが（そしてエスポジトもスピノザを「近代哲学者たちのなかでもっとも「イタリア的」」だとしてブルーノに近づけているが）、「自然」と「内在」をめぐる議論をあらためて眺めてみると、スピノザはおもに〈原因／結果〉の対概念が梃子になっているのに対して、ブルーノではむしろ〈能動／受動〉の発想のほうが突出しているように思える。