朱子(木下鉄矢)
- 木下鉄矢『朱熹哲学の視軸――続朱熹再読』(2009)
とりわけ第六章の「「事」「物」「事物」「事事物物」」がタイトルからして迫力満点だが、この書物全体を通して朱熹における「事・こと」と「物・もの」の理解が徹底的に問いなおされていると言えるか。山田晶『トマス・アクィナスの〈レス〉研究』に引き続いて、「もの」は実体なのに対して「こと」は出来事だというような漠然とした理解がいかに浅薄かを思い知らされる。
とりわけ第六章の「「事」「物」「事物」「事事物物」」がタイトルからして迫力満点だが、この書物全体を通して朱熹における「事・こと」と「物・もの」の理解が徹底的に問いなおされていると言えるか。山田晶『トマス・アクィナスの〈レス〉研究』に引き続いて、「もの」は実体なのに対して「こと」は出来事だというような漠然とした理解がいかに浅薄かを思い知らされる。