2010-08-01 アガンベン 哲学 歴史 政治 読書 ジョルジョ・アガンベン『王国と栄光』(原著2007) 再読しはじめてみると、「摂理」の話あたりに、ルネサンスのプラトン主義における一者と自然の理解にも資する論点がちらほら。 ただ、ルネサンス=近世を飛ばして中世と近代を「系譜」の名のもとに結びつけてしまうので、西洋の思想が一枚岩だったかのように錯覚させてしまうあたり、やや問題ありと思えなくもない。あと全体的に冗長で繰り返しばかりに思えてしまう(面白いことはたしかにせよ)のは、事柄がそうなのか、論述がそうなのか、はたまた理解がそうのか。