- ジェイムズ・ジョイス『若い芸術家の肖像』(原著1916)
- 今福龍太『荒野のロマネスク』(初版1989)
- 宮田恭子『ジョイスと中世文化』(2009)
『荒野のロマネスク』所収のメキシコのコーラ族の音楽論「音と身体のエスノセオリー」、人間の領域と動物の領域の横断が示唆されるところが面白い。「神話」「反言語性」「人間と動物」という主題の関連性は、思った以上にあるのかもしれない。これをへんに「象徴」といったものに回収しないで理解したいところ。そして同じく楽器の「イコノグラフィー」とも言うべき「オーガノロジー」の問題も。