The Passing

岡本源太(美学)。書物を通過する軌跡。http://passing.nobody.jp/

立木康介

考えてみれば、理論というものも受容史を見据えると(へんに具体例を挙げるよりも)クリアになっていく印象をもつようになったのは、ようやくここ最近のことかもしれない。来るべき精神分析をめぐる座談会が、情動やイメージの問題を含め話題豊富で、面白く読むとともに、「健康」を規範に適合した状態でなく、可塑性が高まった状態として理解する(いわばカンギレム的に?)ことの重要さを再認識する。